4 宗祇と芭蕉

 

  西行の和歌における、宗祇の連歌における、雪舟の絵における、利休の茶における、其の貫道するものは一なり。芭蕉の「笈の小文」にある有名な一節です。このように芭蕉は宗祇を深く敬愛していました。

 

  宗祇の句

   世にふるもさらに時雨の宿りかな

 

  を受け芭蕉は

   世にふるもさらに宗祇の宿りかな

 

  と詠っています。意味は「私自身も宗祇のそのような人生観に賛成しています」と宗祇への共感を述べています。

有名な奥の細道の冒頭「月日は百代の過客にして行かふ年もまた旅人なり、、、古人も多く旅に死せるあり」も芭蕉が宗祇の終焉の旅を忍び書いたものであろうとされています。